サブウーファーって気になるけど実際どうなんだろう?導入してみたいけど今結構低音出てるし、スペースもあまりないんだけどな~
映画館のような迫力のある音をサブウーファー導入したら再現できるのかな?賃貸物件でも実際どうなんだろう?
こう思いつつもフロントスピーカーが大きめだったり、トールボーイとかだと結構低音が出るのでサブウーファーはいらないよなぁって導入しない人も多いですよね。
なぜなら
- 賃貸だしあまり大きな低音は出せない
- サブウーファーは大きすぎて置くスペースがない
- ホームシアターシステムで映画をみてても低音不足に感じない
- ぼわつく不明瞭な量感だけのズンドコなる低音は不快
このように私も感じていました。
でも質のいいサブウーファーを導入し低域を任せることで、ぼわつく低音や、中高域の音がより見通しよくなるのでは?と気になり今回購入しました。
それに映画をよく見る人にとって、5.1chのようなサラウンド音源の「.1ch」にしか入っていない音源を聴かないなんて実はもったいないかもですよ?
ということで今回は、そういった低域を担当するDALIの小型サブウーファー「SUBE-9/N」を導入しましたのでレビューしていきます。
そもそもサブウーファーとは?
簡単に言うと低音だけを再生するスピーカーで、ホームシアターで言うところの5.1chの「.1」がウーファーの事を挿します。
LFE( Low-Frequency Effect)と呼ばれる、 映像音声に収録(.1ch)された低域効果音やステレオ音源でしたら20Hz~100Hzのような低域を担当します。
普通の2WAYスピーカーだとウーファーを大きくすると、キャビネットが大きくなるのであまり大きなユニットはつけれません。
110mm~180mmくらいが通常のブックシェルフのウーファーユニットですよね。小さいウーファーだとものすごい頑張ってウーファーを揺らさないと大きな低音は出ません。
こういう場合は音量を上げるとめっちゃ歪みます。小さなウーファーユニットで低音を出すのはそれだけ難しいということですね。なのでバスレフポートで増強したり、視聴距離を近くしたりするわけですね。
よくウーファーは38cmないと本物の低音は出せないと言われるのはこういう意味合いからだと思います。が実際は25㎝とかでも十分な音の低音を歪みなく出せます。あまり気にしすぎないようにですね。
北欧のDALIらしいコンパクトで綺麗なサブウーファー
普通はサブウーファーと言えば30cmを超えるウーファーユニットに、50cm角のサイコロのような巨大な姿を想像するかと思います。
普通の住環境にはデカすぎるものが多いよね
しかし「SUBE-9/N」は高さ307mm
幅288mm、奥行き311mmとサブウーファーの中ではかなりコンパクト。
設置する場所がなくて困ってた人もこれなら入る人もお多いはず。設置面積はipad Airの1.5倍くらい。
底面バスレフポートもあり小さいからと言って低音が足りないなんてことは全然ないです。むしろキレがあり音量も十分すぎる。
同じDALIのOBERON5と並べてもさほど大きくない。もともとOBERON、SPEKTORシリーズと合わせて使うように設計しているとのこと。
上位のSUBE-12/Nは結構でかいくなり重くなる。
2021年4月にSUBE9Fは新たにSUBE9/Nとなり、ドライブユニット周りのバッフル面はマットな仕上げになり暗いシアタールームでも反射を抑えて映画に集中できるように工夫されています。サテンブラック/サテンホワイトの2色展開です。
スイッチ、端子類は背面にすべてあります。電源コードしか付属していませんので入力用のコードは前もって購入しておきましょう。
最初はあまり高いケーブルは必要ないです。なんならよくある赤白のRCAケーブルの1本だけ使っても問題ありませんので、不満になったときに買ってみましょう。まずは導入することが大事です。
LEDインジゲーターも底部に移動しより暗闇での配慮がなされています。電源ONで青色、OFFで赤色が点灯します。
なんといってもこのデザインの美しさ。サランネットを付けていないとDALIのロゴマークが印刷されてウーファーユニットがとてもリビングに馴染みます。
これだけでも購入の決め手になります。
サランネットは残念ながら別売りです。専用のサランネットが販売していますので必要ならば購入しましょう。
サランネットを付けても美しいです。約5,000円と高いですが納得です。
色は4色展開で以下のようになっています。写真はマウンテングレーです。
- ブラックコンプリート
- シャドウブラック
- アイス
- マウンテングレー
磁石でくっつくようになっていますので、突起が折れたりする心配もなくスッキリしてます。おもったよりかなり頑丈にくっつきます。手でしっかり外そうとしないと外れません。
バスレフポートは底面にあり、ゴム足が取り付けられています。直接床置きすると低音が出すぎたりにじんだりする場合は、オーディオボードなど硬いもの上に置くと低音のキレがでます。
地面から離せば離すほど低域は減衰し抑えられます。
設定や使用感
自動ON・OFF機能が何気に便利
サブウーファーはアンプを内蔵しているものがほとんどなので、自動ON/NOFF機能がないと使うたびに触るのは面倒くさいですよね。
SUBE-9/NはパワーモードをAUTOにすると低域の信号が入った時だけONします。底面のLEDランプで確認できます。
約20分間信号が検知されなかった場合は、サブウーファーのアンプはスタンバイモードに切り替わります。
切り替えはものすごくスムーズで静か、スイッチのカチカチなるようなリレー音もありませんしON/OFFの遅延もありません。
LINE入力とLFE入力があるのでAVアンプじゃなくても使える
接続端子はLINE INPUTとLFEがあります。AVアンプの場合はサブウーファー出力からLFEに接続しましょう。この場合クロスオーバーはバイパスされて無効になりますのでAVアンプ側で設定することになります。
AVアンプの場合は自動音場補正の機能があるのでそれを利用した方が楽ですね。
今回は使用したAVアンプは【レビュー】DENON AVアンプAVR-X2700H 同価格帯では一番かもで詳しく紹介していますのでご覧ください。
アンプにRCA出力のみの場合プリアウトから出力します。この場合は全ての周波数が出ているので、サブウーファー側でクロスオーバ周波数を調整する必要があります。ステレオアンプではこの方法になります。
小型スピーカーほど高く設定し、低い低音を早い段階でサブウーファーに任せた方が低音を無理なく出せますね。
ダイヤルはアルミ削り出しでものすごく質感がいいです。ボリュームでは低音の音量を操作しますので低音が出すぎるときはここで調整しましょう。
PHASEは位相の事で、音の波形を操作することができます。音量を大きくしクロスオーバー周波数を120Hzくらいにして、このPHASEトグルを動かしてみて低域がうまく押し出してきたポイント選びましょう。
これは正直感覚なので触らないならそれでも全然問題ないです。試しにいじると色々発見がありますよ。
サブウーファーの導入は他のスピーカーの高音質化につながる?
通常フロントスピーカーやセンタースピーカーなども再生可能周波数が広い場合、映画の効果音やセリフにも結構低い低音が混ざっていて、聞きづらいってこともたまにあります。
私の場合はDENONのAVアンプ AVR2700Hを使っているのですが、サブウーファーの設定でサブウーファーのモードを切り替えることができます。
Marantzも同じでLFE、LFE+メインという表現になっていると思います。
- LFE
- サブウーハー用の信号に、スピーカーの大きさを“小”に設定しているチャンネルの低音域信号を加えて出力する。
- LFE+メイン
- サブウーハー用の信号に、すべてのチャンネルの低音域信号を加えて出力する
LFEだとクロスオーバー周波数で設定した最低周波数以下の低音は、サブウーファーやフロントスピーカに振り分けるので相対的に低域の交じりが消えて音の見通しが良くなります。
LFE+メインだと低域の量感が出すぎる場合もあるので切り替えて確認してみましょう。
自動音場補正をかける私の環境ではこのようになりました。
機種 | 周波数特性 | クロスオーバー周波数 | |
---|---|---|---|
フロント | OBERON5 | 39~26kHz | フルバンド |
センター | OBERON VOCAL | 47~26kHz | 40Hz |
サラウンド | ALTECO C1 | 74~25kHz | 60Hz |
フロントハイト | FAZON MIKRO | 95~25kHz | 60Hz |
サブウーファー | SUBE9N | 37~200Hz | ー |
ちゃんとスピーカーの周波数特性に合わせた、適正なクロスオーバー周波数を設定してくれました。OBERON5はスピーカー大と認識してフルバンドになってますね。
OBERON5は結構低域まで延びるのでカットしないみたいですね。VOCALも低域まで結構引っ張ってます。
自分好みのちょうどいいところを探すのも楽しいですね。
OBERON5はサイズ金額、音質のバランスがよく大変コスパが高いです。
【レビュー】DALI OBERON5 音楽にもホームシアターにも最適!で紹介していますのでご覧下さい。
もう少し安いサブウーファーと比較検討した結果
SUBE-9/Nはサブウーファーとしては小柄な方、実際に視聴したPolk Monitor XT12やPSW10のサブウーファーより一回り小型。
サブウーファーは大きいサイズの方が低音が出ますが、問題はその低音の質。DALI SUBE-9/Nの方が締まっていてキレのいい低音が出ます。一般の住環境では30cmのユニットを組み込んだキャビネットはやはりデカすぎる。
Polk Monitor XT12も4万円くらいと安いが質感はちょっとよくはない。角ばったでかい四角いただの箱なんだよね。やはり見た目も少しは大事。ちょっと低音がぼやけ気味で、量感のある低音の処理が大変。
Polk Monitor XT12はバスレフポートが背面なので壁に寄せずらいのもある、低音が出すぎるのです。吸音材で処理しないと迷惑がかかりそう。
同じくPolkのPSW10はバスレフポートが前面にあり低音の空気の振動を感じやすそう。ウーファーユニットのピストンモーションがすごくてちょっと無理してる場面も。ポークオーディオはピストンモーションがどれもすごいですね。
ウレタンエッジなので耐久性が少し心配
見た目とかより安く済ませたい場合はありかもですね。
サブウーファーは必要か?マンションでも大丈夫?
これもよくある話だと思います。特にステレオ再生だとサブウーファーは邪道だってよく言われますよね。
導入した私の個人的な意見だと、映画を見るならサブウーファーは合った方が良い。ON・OFFして比べると全然迫力が違います。ではステレオの音楽再生ではどうか?
音楽再生なら小型スピーカーでない限りなくてもいいかなと思いました。
低音が出る出ないで言えば、質のいいスピーカーやのトールボーイを使えば低音はでる。よほど小型のスピーカーでない限りサブウーファーを使うほど低域は不足しない。問題は切れのある締まった低域ができるかということ。
ステレオ音楽再生の場合サブウーファーを追加して低域を増強すると、低域がつよくなりすぎて中音域とのつながりが悪くなるのが難しく、ちょっと誇張した低音になる。
原音再生のを追い求めるピュアオーディオには少し向かないのかもしれません。
でも映画でも40Hzとか低い低音はサブウーファーを導入しても聞こえないんじゃ?
人の耳は20Hz~20kHzが可聴範囲と言われていて、50Hzくらいだと小さいウーファーユニットだと低域音は離れて音量絞るとほぼ聞こえなくなりますが、サブウーファーはユニットが大きい分低い周波数でもちゃんと聞こえます。
どちらかというとサブウーファーの担う低い周波数の低音は、聞くというより空気の振動でビリビリと体感します。映画館の振動をイメージするといいですね。
なので、映画をよく見るホームシアターシステムには確実にあった方がいいです!
特に衝突音、爆撃音、地響きなどは段違いに迫力が増し、お気に入りの映画もう一度見返したくなります。
私の賃貸マンションでは、自動音場補正でこんな感じで-12dbまで減らされますが、それでもサブウーファーのあるなしは全然聞こえ方が違います。
マンションでは低音は壁や床を伝わりやすいので、吸音材代わりに人形やクッションを使うといいでしょう。そしてオーディオボードに乗せ直接振動が床に響かないようしましょう。
サブウーファーの音量をあまりあげず、床や壁から離す、吸音材を使うなどで十分マンションでも使用可能なレベル。スタンド等で床から離すだけでだいぶ低域の振動は減る。
とはいえ環境は人それぞれなので、音量には気を付けましょう。木造アパート、レオパレス等ではちょっと無理かもしれません。
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上位機種にはもう一回り大きいSUBE-12/Nがあります。ウーファーユニットはSUBE-9/Nと同じアルミ・ダイアフラムを装備していますが、口径が30cmありより深い量感のある低音をだせます。
バスレフポートは同じく底面です。
SUBE-12/N | SUBE-9/N | |
---|---|---|
周波数特性 | 28Hz~190Hz | 37Hz~200Hz |
ウーファーサイズ | 300mm | 230mm |
エンクロージャータイプ | 底面バスレフ | 底面バスレフ |
ターミナル | LINE IN(L,R)、LFE | LINE IN(L,R)、LFE |
外形寸法 | 370×340×380 | 307×288×311 |
重量 | 14.7kg | 11.0kg |
付属品 | 電源ケーブル / グリル / ラバーパッド / スパイク | 電源ケーブル ※グリルは別売です。 |
金額 | 87,000円ほど | 68,000円ほど |
ただやはりでかい、大きなリビングでスペースが多いならばありでしょう。一般的な住宅では防音対策しないと満足にならせないですね。SUBE-9/Nでも-12dbくらいになるので。
あとはSUBE-9/Nはグリルがなく底面はゴム足ですが、SUBE-12/Nは標準でグリルがついていて、底面にはアルミフレームとスパイクで制振対策ができるようになっています。
値段差は2万円なので鳴らせる環境かどうか、サイズも含めて検討しましょう。
まとめ
今回はDALIのサブウーファー「SUBE-9/N」をシステムに組み込んでみました。
いままで、サブウーファーや低音のイメージはズンドコなる不快なズーンという音という感じでしたがサブウーファー「SUBE-9/N」の導入でだいぶイメージが変わりました。
他の低音をまかなうことで他のスピーカーの明瞭さも上がりましたし、ホームシアターシステムでは迫力、臨場感を向上させる大事な「.ch」ですね。
いままでホームシアターシステムにサブウーファーを導入してなかった人にはぜひ聞いてほしいですね。難しいのは店頭試聴と部屋では、環境が違いすぎて聞こえ方が変わるという所ですね。
ステレオ音楽の再生についてはフロントスピーカのサイズによると思います。皆さんもいい低域のポイントを見つけ、楽しんでみてください。それではよいオーディオライフを!
- 一般的なサブウーファーのなかではサイズが小さく設置しやすい
- アルミダイヤフラムのユニットで、小型ながらキレのある量感を出せる
- 音楽再生でも映画再生にも問題ない。一番の満足度は映画での再生
- 底面バスレフで背面バスレフより壁での低域の増加を気にしなくていい。
- サブウーファーの中では圧倒的に美しくリビングに置きたくなる
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